宇宙航空連携研究活動

部局横断を要する各種の連携研究企画を進めています。
産学官・国内外との連携企画・活動を歓迎いたしますので、ご依頼等ございましたら、cosmic_AT_c.gp.tohoku.ac.jp までご連絡いただけますと幸いです。

I. シンポジウム・研究会開催

(1) 宇宙航空研究連携拠点シンポジウム

東北大を含む大学・学術機関のスタッフ・大学院生・学部生を対象に、毎年開催しております。
最先端研究教育の交流から学部生宇宙航空サークル活動まで、本学における宇宙航空活動を総覧する機会としています。

2020年度シンポジウム:「大学ベースの宇宙航空研究教育」「本学連携研究プロジェクト」「コロナ禍中での本学学生宇宙航空活動」の3テーマ
2019年度シンポジウム:「極限生命医学とインフラ研究から拓く未来の宇宙文明」

(2) 惑星圏シンポジウム: http://pparc.tohoku.ac.jp/sympo/sps/

理学研究科 惑星プラズマ・大気研究センターが主催するシンポジウムで、毎年2月に国内惑星関係者を中核に行われています。
秋に開催されるJAXA宇宙科学研究所主催の「太陽系探査ワークショップ」と対となる形で、太陽系全域の探査と将来有人活動を目指す「国際宇宙探査」に絡む戦略的議論を進めていく体制をとり、今後の日本の太陽系開拓の道へ連なる戦略的議論の場として定着しつつあります。

(3) 各種シンポジウム・研究会の横断共有
各部局・研究所・センター主催企画を周知・共有しています。   

II. 超小型衛星TU BIOCUBE

「Tohoku Univ. Biosatellite Cube “TU BioCube”」は、東北大の”新領域創成のための挑戦研究Duo (FRiD)” に採択され、2020年頭から本格的な活動を開始しました。「超小型CubeSat衛星規格」の汎用Unit(1U)を単位とした、閉鎖系での生命維持が可能な宇宙環境曝露実験ユニットの開発です。
国際宇宙ステーション (ISS) のような有人宇宙施設と単独飛翔できる超小型衛星の双方で、「宇宙環境における生命の持続可能性の検証」に向けた新標準インフラを目指しています。

[紹介ページ] 宇宙での生命維持機構の解明に向けた、超小型衛星 Tohoku Univ. Biosatellite Cube (TU BioCube) の開発       
[BioCube これまでの活動報告一覧] Link

[現場チーム] 毎週火のZOOM会議を主軸に、一歩一歩前身中です。
* 全体企画 : 桒原 聡文 (工/航空宇宙工 准教授)
* 生命培養 : 日出間 (生命/分子化学生物 准教授)、愿山 郁 (生命/分子化学生物 研究員) + 院生・学部生「生命培養グループ」
* 構造・機構 : 桒原 聡文 (工/航空宇宙工 准教授) + 院生・学部生「構造・機構グループ」
* 熱 : 永井 大樹 (流体科学研究所 教授) + 院生・学部生「熱グループ」
* 電気 : 笠羽 康正 (理/惑星プラズマ・大気研究センター) + 院生・学部生「電気系グループ」

* 生命培養 (生命科学研究科を中心に)

ISS船内実験 “ゼニゴケ培養システム” を改装した「閉鎖系植物培養システム」の確立を目指して試験・開発中です。
日本のISS船内生命実験を支えてきた各大学・機関のみなさんとともに、「初号機およびその後継・発展機」で実施すべき実験とそれらに必要な機能・性能の検討も進めつつあります。

* 電気 (理学研究科を中心に)

システム全体および生命維持装置のモニターに、普通の「単機能超小型衛星」では類を見ない数のセンサー群が必要となります。「サイズ・質量の制約下で測るものの種類と質を上げる」戦いの中にいる衛星・探査機群の蓄積を活かし、また資金に乏しい気球・観測ロケット・地上観測での民生機器活用も踏まえ、現実的な設計に押し込みつつあります。センサー群の検討と試用結果を踏まえ、統合制御のための設計深化と試作検討へと向かいつつあります。

* 国際宇宙ステーションへの搭載検討

ISSは、「回収が潜在的に可能である」という生命実験にとっては巨大なメリットがあります。一方で、宇宙飛行士や曝露部に搭載された他機器の安全を保障しつつ、日照・姿勢などの自由度が無いなかで、実験を成立させる必要があり、超小型衛星よりもハードルはむしろ上がる方向です。
国際宇宙ステーション「きぼう」日本実験棟への世話役となっているSpaceBD社の皆様と、慎重にこの実現検討を進めています。